犬が触ると怒るようになった
痛みのサインと対処

公開日:2026-10-25/更新日:2026-10-25

書いた人:いぬねこ健康ラボ管理人(運営者情報)

先に結論
ここに書いたことは、獣医大学や動物病院、獣医学の論文にある一般的な情報です。うちの子に何が起きているかは、かかりつけの獣医師に相談してください。※イラストは架空の人物です。このサイトは獣医師の監修を受けていません。

こんなことで困っていませんか

まず痛みを疑う理由

犬と猫の痛みと問題行動についての論文では、行動の問題で専門の病院に来た犬のうち、およそ3分の1に痛みのある病気があり、病院によっては28〜82%にのぼったと報告されています。痛みによる攻撃は、寝ているときに近づかれたときに起こりやすいとも書かれています(Mills ほか(2020)「犬と猫の痛みと問題行動」)。

同じ論文では、年をとった犬は痛みのサインをがまんして見せにくくなることがある、とも指摘されています(Mills ほか(2020)「犬と猫の痛みと問題行動」)。「年のせいで気むずかしくなった」と思っても、痛みがかくれていることがあるのです。ASPCAも、年をとった犬の攻撃的な行動の理由として、まず痛みや体の病気をあげ、原因がわからないまま対処しても効果がないとしています(ASPCA(米国動物虐待防止協会)「高齢犬の行動の問題」)。

痛みのほかのサインも見てみよう

米国動物病院協会(AAHA)は、犬の痛みのサインとして次のようなものをあげています。さわると怒るようになった子に、ほかにもあてはまるものがないか見てみましょう(米国動物病院協会(AAHA)「犬の痛みの15のサイン」)。

顔や口のまわりをさわると嫌がるようになったときは、歯の痛みのこともあります。動物病院の資料では、顔や口をさわられるのを嫌がるようになる、かたいフードを食べなくなる、ゆっくりかむ、食べ物をこぼす、などが歯の痛みのサインとされています(VCA動物病院「犬の歯の痛み」)。くわしくは歯みがきを嫌がるときにまとめました。

痛み以外の理由

動物病院で伝えること

論文では、痛みが疑われるときは、行動の治療より先に痛みの治療を試すほうがよいとされています(Mills ほか(2020)「犬と猫の痛みと問題行動」)。痛み止めで行動が変わるかどうかが、原因を見分ける手がかりになることもあります。

家でできること

うなるのをしからない

うなる・歯を見せるのは、「痛いから、それ以上はやめて」という合図です。動物病院の資料でも、うなったり、休みたがったりする犬をしかったり罰したりしてはいけないとされています(VCA動物病院「犬の爪切りのストレスを減らす」)。しかって合図を出さないようにさせると、いきなりかむようになることがあります。

さわり方・近づき方を変える

家族、とくに子どもに伝える

痛みがある子は、急にかむことがあります。治療で落ち着くまでは、子どもが抱っこしたり、寝ているところをさわったりしないように、家族で決めておきましょう。

よくある質問

犬が触ると怒るようになったのはなぜ?

まず痛みを疑ってください。関節・歯・耳などの痛みで、さわられるのを嫌がるようになることがあります。目や耳の衰えで驚いている、ホルモンの病気でイライラしている、認知症、などのこともあるので、動物病院で相談しましょう。

触ると怒る場所で、病気がわかる?

腰や後ろ足なら関節や背骨、顔や口なら歯、耳なら耳の病気、などの手がかりにはなります。家では決められないので、どこをさわると怒るかをメモして獣医さんに伝えてください。

うなったら、しかるべき?

しからないでください。うなるのは「やめて」の合図です。しかって合図を出さないようにさせると、いきなりかむようになることがあります。さわるのをやめて、理由を獣医さんと考えましょう。

この記事の出典

海外の資料は、内容を日本語でまとめ直しています(2026-10-25確認)。