犬の薬の飲ませ方
錠剤・粉・液体の基本
- まずは好きな食べ物に包む。だめなら、口の奥に直接入れる。液体はほっぺたの内側からゆっくり
- 錠剤をつぶす・割る・カプセルをあけるのは、獣医さんか薬剤師に聞いてから。つぶすと効き方が変わる薬がある
- 心臓病の子は、ハム・ソーセージなど塩分の多い食べ物で包まない
- 飲み忘れたとき・吐いたときにどうするかは、薬をもらうときに聞いておく。2回分をまとめてあげない
- どうしても飲めないときは、味つきの薬や別の形に変えられないか獣医さんに相談
こんなことで困っていませんか
- 毎日の薬を飲ませるのが、毎回たいへん
- おやつに包んでも、薬だけ吐き出す
- 錠剤を砕いてごはんにまぜてもいいのかわからない
- 心臓の薬をずっと飲ませないといけない
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どの薬でも守りたい5つのこと
1. ラベルを読んで、量と回数を確かめる
米国食品医薬品局(FDA)は、家でのまちがいを防ぐために、ラベルを読んで指示どおりにすること、薬の名前と強さが処方と同じか確かめることをすすめています。動物の薬は、人の薬と分けて、もとの袋やビンに入れたまま保管します(米国食品医薬品局(FDA)「動物の薬のまちがい」)。
2. つぶす・割る・あけるのは、聞いてから
FDAは、獣医師に言われないかぎり、錠剤やカプセルを切ったり、つぶしたり、割ったりしないように書いています(米国食品医薬品局(FDA)「動物の薬のまちがい」)。少しずつ効くように作られた薬(徐放剤)や、腸でとけるようにコーティングされた薬は、つぶすと効き方が変わったり、胃があれたりします。苦い薬は、つぶすと味が出て、よけいに嫌がるようになります(PetMD「つぶしてはいけないペットの薬」(獣医師執筆・薬剤師と作成))。
3. 最後まで飲みきる
コーネル大学の資料では、獣医さんが出した薬は全部飲ませることが大切だとされています(コーネル大学 動物病院の薬局「犬に飲み薬をあげる」)。元気になったように見えても、自分の判断でやめないでください。
4. 飲み忘れ・吐いたときのことを、先に聞いておく
FDAは、薬をもらうときに「飲ませ忘れたらどうする?」「多くあげてしまったら?」を獣医さんに聞いておくことをすすめています(米国食品医薬品局(FDA)「動物の薬のまちがい」)。たとえば心臓の薬のピモベンダンでは、気づいたときにすぐあげて、次の時間が近ければ1回とばす、2回分をまとめてあげない、とされています(VCA動物病院「ピモベンダン」)。薬によって決まりがちがうので、その薬ごとに確かめてください。
5. ごはんの前か後かを確かめる
薬によって、空腹のときにあげるもの(ピモベンダンなど)と、ごはんといっしょでいいものがあります(VCA動物病院「ピモベンダン」)。食べ物に包む前に、その薬が食べ物といっしょでいいかを確かめましょう。乳製品といっしょだと効きにくくなる抗生物質もあります(PetMD「薬を包むのに安全な食べ物」(獣医師監修)、Fear Free Happy Homes「ペットに薬を飲ませる」(獣医師執筆・獣医行動学専門医の監修))。
包むのに使える食べ物・使わないほうがいい食べ物
- ウェットフードを少し
- 味つけしないでゆでた鶏肉やひき肉
- 薬を包むためのおやつ(ピルポケットなど)
- 無塩で、キシリトールの入っていないピーナッツバター
- やわらかいチーズを少し(乳製品がだめな薬でなければ)
- ハム・ソーセージ・ウインナー(塩分と添加物が多い)
- キシリトールなどの甘味料が入ったもの(犬には毒)
- ぶどう・レーズン(犬には毒)
- 生の肉
- 食事制限がある子に、脂肪の多いもの
コーネル大学の資料では、包む食べ物は薬がかくれるくらいの少しだけにすること(多いと薬をよけて食べる)、1つのおやつに2つ以上の薬を入れないことがすすめられています(コーネル大学 犬の健康センター「犬に薬を飲ませる方法」)。
心臓病の子は「塩分」に気をつけて
心臓病の犬の薬は、毎日、長く続くことが多く、病気が進むと8種類以上飲む子もいます(タフツ大学 HeartSmart「犬の心臓病」)。そのたびにおやつに包むと、塩分がばかになりません。
タフツ大学の心臓病の資料では、薬を包むのに、ハムなどの加工肉や、市販の焼いた鶏(ロティサリーチキン)は避けるように書かれています。市販の薬を包むおやつの中にも塩分が多いものがあるので注意が必要です。かわりに、塩を使わずに家で焼いた鶏肉やひき肉、バナナ・メロン・ベリーなどのやわらかい果物、塩分の少ないウェットフードを少し、無塩のピーナッツバターなどがあげられています。おやつは1日のカロリーの10%までにするのが目安です(タフツ大学 HeartSmart「心臓病と食事」)。
同じ資料では、食べ物を使わずにすむように、舌の奥に錠剤を置くやり方を獣医さんに見せてもらうこともすすめられています(タフツ大学 HeartSmart「心臓病と食事」)。
心臓の薬を飲んでいる子は、呼吸数も記録しておこう
タフツ大学の資料では、家で呼吸の回数や苦しそうなようすを記録すると、利尿剤(おしっこを出す薬)の量を決める助けになるとされています(タフツ大学 HeartSmart「犬の心臓病」)。眠っているときの呼吸数を、薬を飲ませた時間といっしょに残しておきましょう。
それでも飲ませられないとき
どうしても飲めないときは、ひとりでがんばりすぎずに獣医さんに相談してください(コーネル大学 動物病院の薬局「犬に飲み薬をあげる」)。味をつけた液体やおやつの形に作り変えてもらえる薬もあります(すべての薬でできるわけではありません)(VCA動物病院「犬に錠剤を飲ませる」、Fear Free Happy Homes「ペットに薬を飲ませる」(獣医師執筆・獣医行動学専門医の監修))。錠剤を液体に、液体を錠剤に、など形を変えられることもあります(コーネル大学 犬の健康センター「犬に薬を飲ませる方法」、PetMD「つぶしてはいけないペットの薬」(獣医師執筆・薬剤師と作成))。
よくある質問
犬に薬を飲ませるいちばん簡単な方法は?
好きな食べ物に少しだけ包んで、手であげる方法です。お腹がすいているときにあげると食べやすくなります。食べ物といっしょでいい薬か、先に確かめてください。
薬を砕いてごはんにまぜてもいい?
獣医さんか薬剤師に聞いてからにしてください。少しずつ効く薬や、腸でとけるようにコーティングされた薬は、つぶすと効き方が変わったり、胃があれたりします。苦い薬は味が出て、よけいに嫌がるようになることもあります。
犬の薬を飲ませ忘れたら?
薬によって決まりがちがいます。たとえば心臓の薬のピモベンダンは、気づいたらすぐあげ、次の時間が近ければ1回とばすとされています。2回分をまとめてあげないでください。薬をもらうときに、獣医さんに確かめておきましょう。
心臓病の犬の薬は何に包めばいい?
塩を使わずに焼いた鶏肉やひき肉、やわらかい果物、塩分の少ないウェットフードを少し、などがすすめられています。ハムなどの加工肉は塩分が多いので避けてください。